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こだわり秘話VoI.12020年6月12日
毎日の仕込みのひとつ「だし」。
大量の昆布とカツオ節から「一番だし」を作る。
天然のだしを作り続けて、使い続けてにこだわっているが、そもそも、店を持つ前は「だし」のこだわりは、まったくなかったのである。はじめて明かすが、俺には無口すぎる「心の師匠」がいる。
料理を見極める真剣な目、手つき、手のかけ方、料理と向き合う姿勢など、凛として美しいのだ。
偶然にも「だし」作りを教えてもらったことがある。黙って仕事ぶりを拝見し、出来立ての一番だしを飲ませてもらう。
衝撃だった。
心に染み渡り、感謝が自然と湧いてくるような、やさしい味だった。
昆布とカツオ節だけ、それだけなのに十分に満たされた。
続けて、二番だしも飲ませてもらった。
味が変わった、う~ん深いい~。
この違いは、種も仕掛けもわからない手品のようだった。そのときに思った。
し、し、師匠~。
そして、心の師匠(和食の名店で料理長)になってもらった。
以来、教えを受け継いでいる。毎日の仕込みで、だしの香りが広がると、師匠が同時に浮かぶ、「まだ、あの衝撃の味に追いついていませんけれども、素材の状態や、温度・湿度を感じながら、近づけるようやっています。」と、いつか伝えたい。
新海のだしは、麺つゆ、お好み焼き、茶碗蒸し、鎌倉野菜のトマト煮、自家製手作りおぼろ豆腐に使用するおぼろジュレなどいろんな料理に使っています。
今朝作った「だし」の出来栄えは「星3つ」。初心を忘れないよう、また師匠に会いに行こう、そして料理に磨きをかけよう、お客様に喜んでもらおう。
店をOPENして、そして師匠と出会ってから11年目の6月(店をOPENした月)を迎えることができた。
ご愛顧に感謝申し上げます!
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